健保からのお知らせ

2019/7/1

(健康づくりWEBかわら版2019年7月号) 『夏の薬膳』

(転載)日本予防医学協会
    健康づくりWEBかわら版 2019年7月号より
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

夏の薬膳でパワフルに!~食事で夏バテ・熱中症予防~
         
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

昨年の夏は各地で猛暑日が続き、30年に1度の「異常気象」と認
定されました。今年は昨年と比較すると暑さは和らぐ可能性があ
るようですが、油断せず、夏バテや熱中症対策をしていきましょ
う。

そこで今回は『夏の薬膳』に関するお話です。

———————————————————-
★ 夏バテ・熱中症予防に薬膳の知恵を取り入れてみる ★
———————————————————-
“薬膳″と聞くと、何やら難しそう、特別な食材が必要、日常とは
かけ離れたものというイメージを持っている方も多いのではない
でしょうか。
しかし、珍しいものばかりでなく、全ての食材に効能があるため、
家庭でも簡単に取り入れることができます。例えば、寒い冬は生
姜の入った飲料を飲むことも薬膳の1つです。

薬膳とは体質や体調、季節や気候などの内的・外的要因によって
食材の選び方や食べ方を変え、食事で健康を維持する(食養生)
方法です。

東洋医学では、夏は陽気(自然界にあるエネルギー)が盛んな時
期となり、その影響で身体も熱くなると考えられています。
身体を動かし汗をかくことで熱を発散させるのですが、冷房が効
いた部屋で過ごしているとうまく発散できずに体内にこもってし
まいます。
そして、熱が身体の上部に行くため、イライラする・不眠になる、
胸苦しさを覚えることがあります。
また、「心」の機能が活発になる反面、弱りやすくなります。血
液の流れが悪くなるため、めまいや動悸、熱中症に注意が必要で
す。

夏の養生のポイントは、適度に汗をかき、発汗で失われる気(エ
ネルギー)・血・水分を補うことです。
薬膳では汗は血から作られると考えられており、汗をかいた時は
血を補う食べ物を食します。また、身体の熱を冷ます食材を取り
入れることも大切です。

———————————————————-
★ 夏の薬膳食材を知る ★
———————————————————-
夏は利尿作用のあるウリ科の食材や、苦味のある食材、色では
「赤色」の食材がおすすめです。
また、甘味のあるものは水分代謝を妨げるので、塩辛いものと一
緒に摂ることがポイントです。
すいかやメロン、パイナップル、夏みかんなどの夏の果物も体内
の熱を冷ましてくれます。
ただし、高齢者や胃が弱っている方は、体を冷やしすぎないよう
摂り過ぎに注意してくださいね。

~夏におすすめの薬膳食材~

≪熱を冷まし水分代謝を上げるもの≫
 トマト、なす、きゅうり、冬瓜、さやいんげん、緑豆もやし
 ゴーヤ、すいか、ハトムギ、蕎麦、緑茶 など

≪気(エネルギー)を補うもの≫
 そら豆、かぼちゃ、うなぎ、鶏肉、高麗人参、山芋、牛乳など

≪血を補うもの≫
 人参、ほうれん草、牛肉、レバー、ブドウ など

≪心を落ち着かせるもの≫
 小麦、鶏卵、うずらの卵、牛乳、なつめ、内臓のハツ など

———————————————————-
★ お手軽薬膳をご紹介 ★
———————————————————-
●コンビニ薬膳編
 赤飯おにぎり、鮭おにぎり、とろろ蕎麦、春雨スープ、トマト
 やきゅうりの入ったサラダ、カットフルーツ(すいかやパイナ
 ップル)、緑茶、など

●外食薬膳編
 食材を丸ごと食べる(エビの殻、小魚の骨など)、玄米や雑穀
 ご飯を選ぶ、旬の食材を使用したお店を選ぶ

●家庭薬膳編
 旬の食材を使用する、食材を丸ごと調理する(皮・骨などを残
 す)、薬膳茶を作ってみる

~薬膳茶をつくってみよう~
・ゴーヤ緑茶…緑茶(急須)にゴーヤの薄切り1枚を入れる
・はとむぎウーロン茶…ウーロン茶とハトムギ茶をブレンドする

———————————————————-
★ 最後に・・・ ★
———————————————————-
今ではあまり見かけないかもしれませんが、切り傷に煎じたよも
ぎを貼り付ける、鼻づまりにはどくだみの葉を煎じて飲むなど、
薬に頼らないおばあちゃんの知恵袋は薬膳の知恵に通じるものが
あるように思います。
家庭の台所を薬箱に、そして皆さんは「食医」として、暑い夏も
自分自身や大切な人の心身を守っていけると良いですね。

 ≪参考資料≫
薬日本堂・監修『毎日役立つ からだにやさしい薬膳・漢方の食
材帳』(2011年),実業之日本社

厚生労働省 e-ヘルスネット情報提供 旬を取り入れた食生活
(春・夏)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-020.html
                          以 上