健保からのお知らせ

2018/8/6

(健康づくりWEBかわら版2018年8月号) 『紫外線』について

(転載)日本予防医学協会
    健康づくりWEBかわら版 2018年8月号より
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強力な紫外線から肌を守りましょう

         
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日光は生物にとって必要不可欠なものですが、最近では皮膚や眼
等への有害作用が注目されています。
そもそも紫外線とは何なのでしょう?からだに対する悪影響や予
防策はどうすればいいのでしょうか?

そこで今回は『紫外線』に関するお話です。

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★ 紫外線とは ★
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紫外線(Ultraviolet、UV)は波長の長さによってUVA、UVB、UVCに
分けられています。UVCはオゾン層により吸収されるため、地表
には届きません。つまり、我々に影響を与えるのはUVAとUVBです。

●UVA
日光に大量に含まれ、地上に届く紫外線の約95%を占めます。
皮膚の奥深くまで影響を及ぼす性質があり、シミやシワといった
肌老化の原因となります。

●UVB
日焼けを起こす強さはUVAの600-1000倍強いといわれています。
皮膚を赤くしたり、シミやそばかすを作ります。また細胞にある
DNAに直接吸収されて傷をつけてしまった結果、皮膚癌を生じる
ことがあります。

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★ 紫外線の悪影響 -皮膚- ★
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日焼けやシミ、シワだけでなく、以下のような腫瘍を生じること
もあります。

●日光角化症(にっこうかくかしょう)
皮膚の表面がガサガサして赤くなります。皮膚の一番表面にある
表皮内に留まっている癌で表皮内癌と呼ばれます。この時点では
転移することはなく、きちんと治療すれば生命には問題ありませ
ん。

●有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)
日光角化症は時間が経つと有棘細胞癌に移行することがあります。
皮膚より突出するいぼ状の病変で、赤みがかっています。いぼ状
のみならず潰瘍状のこともあります。大きくなると悪臭を伴いま
す。

●基底細胞癌(きていさいぼうがん)
顔に好発し、真っ黒で真珠の様な光沢を伴った小さなしこりです。
何年もかかって大きくなり、次第に真ん中がえぐれて潰瘍となり
ます。30-40歳代に発症することもあります。

●メラノーマ
ほくろの癌といわれるものです。転移が早く最も怖れられていま
すが、幸い日本人では紫外線によるメラノーマは多くありません。
日本人には紫外線とは無関係に足にできることが多いです。

いずれも手術が最も確実ですが、日光角化症では塗り薬やレーザ
ー液体窒素で治療することもあります。

◎こんなシミがあれば早目に皮膚科へ◎
・光によく当たる部位(顔面、耳、手の甲など)
・数mm~1cm程度で少しザラザラしている
・薄赤色~褐色

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★ 紫外線の予防 ★
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最も簡単な方法はサンスクリーン剤(日焼け止め)を塗ることです。
その性能を評価するものとして、PAとSPFいう指標があります。

①PA(Protection grade of UVA)
+~+++の三段階で表示されています。数値が大きいほどUVA防止
効果が高いということになります。

②SPF(Sun Protection Factor)
UVB防止効果を表します。UVB照射により翌日生じる赤みを指標に
して検定しています。なにも塗らない状態で夏の海岸で20分間日
光に当たると、翌日赤みが生じます。しかし例えばSPF30の製品
をきちんと塗った場合では20分×30(SPF)=600分、つまり10時間
日光に当たらなければ、翌日に赤みが出ることはないということ
になります。SPF50以上ではその性能にあまり差がなくなり、実
際的な意味を持たなくなります。

◎サンスクリーン剤の選び方◎
・PA++以上
・日常使用 SPF:5-20程度
・屋外作業 SPF:15-40程度

ただしサンスクリーン剤単独での防御は不十分です。衣類、帽子、
日傘、サングラス等を組み合わせましょう。

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★ 紫外線 Q&A ★
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【Q】紫外線の良い面はないの?
【A】骨を作るために必要なビタミンDの生成には紫外線は必要
   です。しかし、日常生活で知らずに浴びている程度の紫外
線の量で十分ですので、敢えて日光浴をする必要はありま
せん。なお、皮膚科では紫外線をうまく利用して、アトピ
   ー性皮膚炎や乾癬等の治りにくい皮膚病の治療に用いるこ
   とがあります。
  
【Q】サンスクリーン剤の塗り方は?
【A】顔には真珠の玉2個分、あるいは1円硬貨2枚分が適量で
   す。
   体には直接、容器より出して全体に塗り広げてください。
   汗で流れたり、触れて取れてしまうこともあるので、3時
   間に1回くらい塗りかえる方が確実です。

【Q】塗り薬や虫よけと一緒にサンスクリーン剤を使うときの順
   番は?
【A】塗り薬→サンスクリーン剤→虫よけの順で使いましょう。

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★ 最後に・・・ ★
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紫外線による影響は肌へ蓄積され、忘れた頃に現れてきます。
正しい紫外線対策を行い、未来のご自身の肌を守っていきましょ
う。                    皮膚科医 真島

※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成しました。
・公益社団法人 日本皮膚科学会 https://www.dermatol.or.jp/
                           以上