健保からのお知らせ

2017/10/2

(健康づくりWEBかわら版2017年10月号)若者にも増えている“耳の病気”に注意?!

(転載)日本予防医学協会
    健康づくりWEBかわら版 2017年10月号より
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若者にも増えている“耳の病気”に注意?!
         
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現在、イヤホンやヘッドホンを日常的に使用している方も多いの
ではないでしょうか。最近では、大人だけでなく小さな子どもも、
大音量で音楽を聴いたり、携帯ゲームをしながらこれらを使用し
ている光景を見かけるようになりました。
一方で、イヤホンやヘッドホンの使い過ぎによる耳の病気も増え
ているようです。
そこで今回は『耳の病気』に関するお話です。

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★ 音が伝わる仕組み ★
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耳は、外耳、中耳、内耳の3つの部分に分けられ、次のような仕
組みで音を認識しています。

1 音(空気を振動させる音波)が、耳介(耳の外側)に集めら
  れ、外耳道を通る。
2 鼓膜を振動させて中耳にある耳小骨に伝える。
3 耳小骨は鼓膜の振動を約3倍に増幅して、内耳にある蝸牛
(かぎゅう)に伝える。
4 蝸牛の中のリンパ液が振動により揺れることで、蝸牛にある
有毛細胞がそれを感じ取り、電気的な信号に変え、神経を経
由して脳に伝える。
5 脳の聴覚中枢がその信号を受け取ることにより、音として認
識される。

外耳道に耳あかがたまっても隙間があれば聴こえるため、難聴に
なることはめったにありません。

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★ 耳の病気① 音響外傷とは? ★
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大きな音を聴いたときに、内耳の蝸牛内にある有毛細胞が傷つけ
られて起こります。大きな音を聴いた後、耳の中でキーンと音が
響いたり、めまいがしたり、ロックコンサートなどの翌日になっ
ても音の聴こえが悪いなどの症状が現れた場合、有毛細胞が傷つ
けられている可能性があります。

一方、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴き続けると耳が悪くなる
といったように、大きな音でなくても音響外傷を発症することが
あります。イヤホンやヘッドホンの音は、内耳の近くで聴き続け
るため、長時間使用すれば有毛細胞がダメージを受けます。
特に音量を大きくして聴いている場合は、ますますダメージが大
きくなります。

耳鳴りがする、耳がつまったように感じる、高音域や低音域など
特定の音が聴こえづらいなどの症状が現れた場合、それが一過性
のものであるのか、深刻な状態であるのかは専門医の判断に任せ
る必要があります。しかし、大きな音が原因でないイヤホンやヘ
ッドホン由来の音響外傷は、無自覚なままであることも珍しくあ
りません。小さな子どもが音響外傷を発症しても、気が付かない
ケースは多いようです。

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★ 耳の病気② 外耳道真菌症(耳のカビ) ★
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外耳道をイヤホンで擦って傷つけたり、イヤホンを長時間使用し
たときに外耳道の中が高温多湿となるなど、擦れや蒸れによりカ
ビが繁殖することがあり、この状態を外耳道真菌症といいます。

症状としては、耳垂れやつまり、かゆみ、痛みが出現し、炎症箇
所に耳あかなどが詰まったり、カビの増殖で難聴になることもあ
ります。

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★ セルフチェック ★
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次の内容で当てはまるものがある方は要注意です。今は大丈夫!
という方も、いずれなるかもしれないという可能性を含めてチェ
ックしてみましょう。

・イヤホンなどをして音楽やゲーム、動画を楽しんでいる
・騒音下での仕事を長年している
・ライブハウスやクラブに行く機会が多い
・空港の近くに住んでいる
・最近、特定の音域の音が聴こえづらい
・話し声が大きいと指摘されることが増えた

耳の病気を防ぐためには、普段と違った症状が現れた時に、軽く
考えずに専門医に診てもらうことが大切です。
また、子どもの場合は、呼びかけても振り返らないことが増えた、
大音量でテレビを見るようになった、という場合には受診が必要
です。

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★ 予防と治療 ★
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予防法としては、次の通りです。

①イヤホンやヘッドホンは連続で聴かない。
②騒音環境下の場合、耳栓を活用する。※車の運転時は使用しな
 いよう注意。
③飲酒をして頭を激しく動かさない(音響外傷の発症率が高まる
 ため)。

特に①のイヤホンやヘッドホンの使用については、1時間聴いた
ら5分程度耳を休ませるようにしましょう。子どもの場合は、30
分を区切りに休めることをおすすめします。
また、音量を上げすぎないことも大切です。ヘッドホンやイヤホ
ンをつけていても、外部の音や会話が聴こえる程度に音量を調整
しましょう。
加えて、イヤホンは定期的に清掃することも大切です。イヤーピ
ースの穴の内側は消毒用アルコールを染み込ませた綿棒を使用し
て汚れを取り、耳に接する部分はアルコール成分の入ったウェッ
トティッシュなどで拭き取ります。掃除後はしっかりと乾燥させ
てくださいね。

また、音響外傷になった場合、一般的な治療方法としてはステロ
イド剤を服用します。一定期間の服用である程度の聴力は回復し
ますが、有毛細胞の破壊が進みすぎている場合は回復に限りがあ
りますので、早めに受診することが大切です。
外耳道真菌症の場合は、イヤホンの使用を中止します。そして、
点耳薬でカビを除去することができます。

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★ 最後に・・・ ★
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日常的にイヤホンやヘッドホンを使用する習慣がある方は、これ
を機に使用時間や使用方法を見直してみましょう。
また、その他にも耳の病気が発症しやすい環境にいる方は、普段
から耳を守る工夫を取り入れることをおすすめします。

※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成しました。

・ 日本橋大河原クリニックHP 
https://www.ohkawara-clinic.com/
・ 川村耳鼻咽喉科クリニックHP
https://www.jibika-operation.com/
                          以 上