健保からのお知らせ

2022/4/1

(健康づくりWEBかわら版2022年4月号) インフォデミックについて

(転載)日本予防医学協会
    健康づくりWEBかわら版 2022年4月号より
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     インフォデミックって、どげなこと?
         
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うわっ、カタカナ! と拒否反応が起きそうですが、新しい言葉
が次々と生み出されますね。
インフォデミックは2020年に衆議院の国会答弁でも俎上(そじょう)にあがっています。
そこで今月は『インフォデミック』に関するお話です。
 
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★ 世界保健機関(WHO)も使っています ★
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インフォデミックはインフォメーション(情報)とパンデミック
(感染症の世界的流行)を合わせた造語です。

新型コロナウイルス(Covid-19)の世界的流行と同時に、真偽が
定かでない様々な情報もSNSを通じて世界中に拡散されました。
エンタメとしては面白い都市伝説や陰謀論のようなものから、医
師や研究者が語る最新情報まで、日々情報の洪水に押し流されつ
つあるのがわたしたちの現状ですね。

インフォデミックを引き起こす元となる情報は、悪意あるデマか
ら情報の誤った解釈までグラデーション(濃淡)があり、一見す
ると判断に迷うことが多々あります。

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★ たとえば・・・ ★ 
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最近の例を一つお示しします。

「2022年はインフルエンザが大流行」という見出しのニュースが
昨秋躍ったように記憶しています。
これは2021年9月に日本感染症学会が「2021-2022年シーズンにお
けるインフルエンザワクチン接種に関する考え方」で「インフル
エンザワクチンの積極的な接種を推奨」した提言に由来します。
https://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=44

その提言の中に「英国政府は、今年のインフルエンザは早期に流
行が始まり、昨年流行がなかったために例年の1.5倍の大きさの
流行になる可能性があるとして、インフルエンザワクチン接種を
呼び掛けています」とあります。昨秋のニュースはおそらくここ
を切り取って「2022年はインフルエンザが大流行」という見出し
になったのだろうと思います。

そして今。
2021-2022年シーズンも前年と同様、現時点では流行していませ
んので「日本感染症学会がまちがった」と、はやガテンした人も
いるでしょう(わたしもその一人です)。

しかしこの提言は、流行の可能性に言及し、新型コロナウイルス
感染拡大時に医療現場の負担を減らすためにもワクチンで予防で
きる疾患には積極的な接種を、と述べています。
「2022年はインフルエンザが大流行しますよ~」と喧伝している
わけではりません。

毎日大量にあふれるニュースのヘッドラインだけを見ていると、
勘違いや誤読も増えてしまいますね。

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★ インフォデミックの大海原を泳ぐには ★
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ではわたしたちは何をどうすればいいのでしょうか。

学生時代の初心に戻って、基本的なことを認識し直すことではな
いでしょうか。

・事実と推測を分けて考える
・引用や参考など二次情報ではなく一次情報(原本)を確認する
・不確かなことは発信しない

また、権威ある新聞やネットニュースでも誤った解釈がありうる
と心構えることではないでしょうか。科学的な知見とかエビデン
スと言われても鵜呑みにできません。そもそも科学は日進月歩で
すから、今日の常識は明日の非常識かもしれません。

かと言って、何もかも疑っていては予防活動もままなりません。
何か疑問を持ったら、厚生労働省や世界保健機関(WHO)はどの
ような見解かこまめに調べることではないでしょうか。

withコロナとともに、withインフォデミックで、落ち着いた生活
を心がけたいものです。
                    以 上