健保からのお知らせ

2020/8/3

(健康づくりWEBかわら版2020年8月号)「痛風」 ~働き盛り世代×夏突然の激痛に要注意!!

(転載)日本予防医学協会
    健康づくりWEBかわら版 2020年8月号より
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  働き盛り世代×夏 突然の激痛に要注意!!
         
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高温多湿の日本の夏は、たくさん汗をかきます。また、ビール等
のアルコール量が増えやすい季節です。発汗や飲酒、水分不足な
どの条件が重なり、夏に突然の激痛を感じる方が増える!と言わ
れている、ある病気があります。それが『痛風』です。

 

かつては40代・50代男性に多かった『痛風』ですが、いまや30代
が最も多く、20代での発症も増加の一途をたどっています。
働き盛り世代の方、必見!今回は『痛風』に関するお話です。

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★ 『痛風』を知る ★
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『痛風』とは、足の親指の付け根などの関節や足先・耳たぶなど
が突然赤く腫れあがり、激痛が起きる病気です。痛みは丸1日ほ
ど続いたあと徐々に和らぎ、1週間程度で治まります。

この腫れや痛みを引き起こしている物質が血液中の尿酸です。
尿酸は細胞の核などに含まれるプリン体という物質が分解・代謝
されてできる老廃物です。
健康診断などで尿酸値が7.0mg/dLを超える“高尿酸血症”が持続
すると、関節内に尿酸塩結晶が沈着し炎症を引き起こします。

炎症・発作を繰り返していると尿酸の結晶が大きくなり、『痛
風結節』が生じ、骨の変形を引き起こすことがあります。また、
重症化すると、膝や腕などの大きな関節に発作が起こることもあ
ります。

“高尿酸血症”には主に3タイプがあります。
  1.尿酸の排泄がうまくいかないタイプ
  2.体内で尿酸を作り過ぎるタイプ
  3.1・2の混合タイプ

日本人は、1.尿酸の排泄がうまくいかないタイプが多いとされ
ています。『痛風』患者の9割以上が男性です。その理由には、
女性ホルモンは腎臓から尿酸の排泄を促す作用があり、尿酸値は
女性のほうが低めであると考えられています。また、尿酸値と肥
満は深く関係しており、男性の平均体重が年々増加していること
も要因の1つです。

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★ 痛みがないから大丈夫?  ★
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答えは NO です。

痛風発作は出ていないけれど“高尿酸血症”がある人は、
その予備軍も含めると、『痛風』患者数の10倍いるとも言われて
います。

この“高尿酸血症”、放置しておくと、尿路結石症や腎臓病のリ
スクが高くなります。また、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞などの
深刻な合併症を招く恐れもあります。

つまり、男性だけではなく女性の方も、また尿酸値7.0mg/dL以下
であっても急激に数値が上がった方や尿酸値がやや高めで経過し
ている方は、今生活習慣を見直し改善していくことが大切です。

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★ 尿酸値を下げたい! ★
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ポイント① 肥満を改善しよう!
 内臓脂肪の増加によってインスリン(血糖をコントロールする
 ホルモン)の働きが低下します。低下した働きを補うため、身
 体はインスリンをさらに多く分泌。すると腎臓での尿酸の再吸
 収が抑えられ、血液中の尿酸が増えます。
 内臓脂肪型の肥満は、高血圧や高血糖のリスクも高めます。
 BMI=25未満を目指しましょう。 

ポイント② アルコール量は種類に関係なく減らそう!
 プリン体が多く含まれているビール以外ならOK!
 そう思われている方も多いかもしれません。しかし、アルコー
 ル自体が分解される過程で尿酸値を上げます。アルコールは1
 日1~2合以内を心掛け、休肝日も週に2日は設けるように
 しましょう。
 
ポイント③ 水分補給は1日1.5~2リットルを目安に!
 尿酸の約70%が尿として排泄されます。尿量が減れば尿酸値が
 上がるため、水分はこまめに摂取しましょう。水分補給のタイ
 ミングを、起床後、食事中、入浴後など生活のタイムスケジュ
 ールに合わせると、習慣の中に取り入れやすいですね。

ポイント④ 軽めの運動を続けよう!
 運動によってエネルギー消費量を高め、肥満を予防していくこ
 とは大切です。おススメは有酸素運動。会話ができる程度の運
 動メニューを毎日少しずつ続けていくとよいですね。
 一方、筋トレなどの激しい運動は尿酸値を上げることも。すで
 に尿酸値が高めな方は注意が必要です。

ポイント⑤ プリン体が多い食品を知ろう!
 魚卵や肝、乾物等はプリン体が多く含まれています。
 例えば、白子やレバー、イワシやサンマの干物、干し椎茸など。
 プリン体の多い食品だけを極端に控えるのではなく、食事バラ
 ンスの中で、プリン体が多く含まれている食品は日常的に摂ら
 ないよう心掛けましょう。
 
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★ 最後に・・・ ★
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今年の夏は、感染予防対策を行いながら過ごす夏。
マスクをしていると、ついつい水分補給のタイミングを逃してし
まいがち。今年は今までの夏以上に、こまめな水分補給を意識し
ましょう。
また、自宅で過ごす時間が増え、お酒との付き合い方にも変化が
出てきているかもしれません。終電を気にしなくていいから、昼
間も時間があるからとついつい深酒に・・・なんてことはありま
せんか?
感染予防対策と合わせて、あなた自身の新しいヘルシーな生活様
式を考えてみましょう。

 

※今回の記事は以下を参考にいたしました。
・NHKテキスト きょうの健康 2015.9 p.94-99
・NHKテキストきょうの健康 2017.6 p.70-77 
・へるすあっぷ21 2017.7 p.46-53 
・厚生労働省 e-ヘルスネット 高尿酸血症
・厚生労働省 e-ヘルスネット アルコールと痛風
・厚生労働省 e-ヘルスネット 高尿酸血症の食事
                           以上