健保からのお知らせ

2020/2/3

(健康づくりWEBかわら版2020年2月号) 『怒りのコントロール』

(転載)日本予防医学協会
    健康づくりWEBかわら版 2020年2月号より
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「怒り」は世界を変える力になる!?~アンガーマネジメント~
         
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最近、怒りっぽくなったと感じることはありませんか?あとから
振り返ってみると、そんなに怒るほどのことでもなかったのにと
後悔してしまうこと、昔はこんなに怒りっぽくなかったのにどう
してだろうと悩んでいる人も多いのではないかと思います。
ストレスが多い現代社会では怒りを感じる場面が多々ありますが、
一度感情のままに怒鳴ってしまうと信頼関係を壊し修復が難しく
なるきっかけになることもあります。
怒りの感情とうまく付き合うことができれば、人や物を傷つけず
に済むのに…
そこで今回は『怒りのコントロール』に関するお話です。

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★ なぜ人は怒るのか? ★
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怒りは専門用語で「防衛感情」といわれており、身の危険を感じ
たとき、自分を守るために自然に現れる生存本能です。目の前の
敵と戦うか逃げるかという選択を迫られ、脳からアドレナリンを
分泌する際に発生するもので、生きていくために欠かせない感情
なのです。

また、怒りは「二次感情」ともいわれています。カッとする根底
には苦しい・寂しい・不安・悔しいなどのストレスやネガティブ
な一次感情が潜んでおり、それが溜まって噴火するものが怒りで
す。
さらに、「こうあるべき」という自分の価値観の現れでもあり、
怒りの根底には「自分の価値観をわかってほしい」という感情が
隠れているといわれています。

怒りの感情は誰にでも自然に起きるものであり、生き物に原始的
に備わっているもの。その感情はなくすことができないので、う
まくコントロールしていくことが大切だといえます。

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★ 怒りをコントロールする ★
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怒りをコントロールする心理トレーニングとして、「アンガーマ
ネジメント」という言葉があります。怒りと上手に付き合う方法
で、怒らないことを目指すのではなく、良好なコミュニケーショ
ンを保つ方法として注目を集めています。
社会問題となっているパワーハラスメントの防止対策や生産性の
向上にもつながるため、社会人のスキルとして導入する企業も増
えているようです。

無料でアンガーマネジメント診断を行うことができるサイトを紹
介します。ぜひ、一度チェックしてみてくださいね。

参考リンク:https://www.angermanagement.co.jp/
(一般社団法人日本アンガーマネジメント協会より)

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★ アンガートレーニングの実践 ★
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①イライラしたら、その場で行動せず間をとる
 怒りの感情のピークは6秒といわれています。カッとなったら、
 「いーち、にー、さーん…」と6秒数えると、怒りにまかせた
 衝動的な行動を抑制でき、周囲を傷つけるような行動が減少す
 る可能性があります。

②「~べき」というこだわりを捨てる努力をする
 人にはそれぞれ考え方や価値観がありますが、「~べき」とい
 うのは自分の考え方で、周囲は同じような考えや価値観をもっ
 ているとは限りません。自分と異なった考えや価値観を持つ人
 とは摩擦が生じやすいものです。
 対策としては、一度、「~べき」というこだわりをノートに書
 き出し、不要なこだわりを見つけて捨てることを実践してみて
 ください。
 また、どうしても譲れないこだわりは自分の価値観を相手に押
 し付けるのではなく、柔らかい表現に変えるなどで要望や考え
 を伝える努力をしてみてくださいね。

③その場から離れる・切り替える・受け流す
 カッとなってイライラする自分に気が付いたら、その場から離
 れて落ち着くまで別の空間で過ごしてみるのも有効です。
 また、「小さいこと」「まあいいか」「時間がもったいない」
 など、“柳に風”のイメージで軽く受け流すようになれたらよ
 いですね。

④怒りスコアをつけてみる
 怒りを感じたとき、それがどの程度の怒りなのか1~10までの
 段階で評価することも有効です。

 ・「0」…穏やかな心理状態
 ・「1~3」…簡単に流せる軽い怒り
 ・「4~6」…すぐに割り切れない少し強い怒り
 ・「7~10」…人生最大の怒り

 実践を繰り返していくことで、怒りを数値化して客観的にモニ
 タリングできるようになります。

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★ 最後に・・・ ★
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青色発光ダイオードの発明でノーベル賞を受賞した中村修二さん
が「自分のモチベーションは怒りだった」と話されたことは有名
ですね。その怒りが向上心を生み出し、世界初の大発明につなが
りました。「怒り」のエネルギーは頑張りや努力の原動力に重要
なものです。相手と過去を変えようとすることは難しいですが、
怒りをうまくコントロールし、自分と未来を変えることを意識で
きるとよいですね。

(参考文献)
一般財団法人日本アンガーマネジメント協会HP
https://www.angermanagement.co.jp/(参照 2020-12-10)

安藤俊介,戸田久実
『いつも怒っている人も うまく怒れない人も 図解アンガーマネジメント』
(2016)かんき出版,p192
                       以 上